抗がん剤 、放射線治療、手術と漢方薬

抗がん剤、放射線治療、手術と漢方薬 がん になったときの治療法は、 抗がん剤 、放射線、手術が基本となります。
しかしながら、いずれの方法もメリットとデメリットがあります。
なぜなら、 がん 細胞は自分なのです。細菌や微生物、ウイルスのように異物ではないのが、退治するのに一番難しいのです。

ですから、 がん 治療の基本となる上記3つの方法は、自分も痛めつけられるため侵襲的療法といえると思います。

一方、免疫療法は自分の体内を活性化しますのでそのカテゴリーには入りません。
これらの特徴と漢方薬の関わりを話したいと思います。

抗がん剤

抗がん剤、放射線治療、手術と漢方薬

抗がん剤 は、 がん 細胞のように分裂の早い細胞に選択的に働きかけ、殺してしまう特徴を持っています。そのため、 がん 細胞にもダメージを与えますが、毛髪細胞、爪、胃腸の細胞、白血球や赤血球などを作る造血幹細胞などにダメージを与えてしまいます。
そのため毛が抜けたり、胃腸を悪くして食欲がなくなり、やせ衰えてしまったり、血の流れが悪くなり、体温が低くなったり、 がん 細胞と戦う免疫細胞数を減らすというデメリットがあります。

放射線

放射線は、分裂の早い がん 細胞の遺伝子に損傷を与え、 がん 細胞を殺してしまうことを目的とする方法です。
しかしながら、当てる部位には がん 細胞と正常な細胞がはっきり分別できているわけではありません。そのため放射線によって、 がん 細胞も正常細胞も組織も傷ついてしまうのです。
放射線は、一種の火傷と考えられると思います。そのため、人間の正常な生命維持活動のパーツとしてのその組織にダメージを与える可能性があります。

手術

抗がん剤、放射線治療、手術と漢方薬

手術は、正常な組織の中に現れた がん 細胞群を物理的に取り除きます。
生命維持装置のパーツの組織をとるわけですから、その組織の重要度により、身体にダメージを受ける度合いが変わってきます。
また、先天的に強い臓器、弱い臓器などもあり、自分の体力や抵抗力などによって取り除いた組織を、その他の組織がどうカバーしていくかにも変わってきます。

やはり、身体に負担がかかるため、手術後は体力、免疫力が落ちやすく、さらに気をつけなくてはいけないのが院内の細菌感染にかかりやすくなるということです。

病院は院内感染対策を行っていますが、数多くの保菌した患者さんがいるということを考えると、その分危険性が高くなります。院内感染にかかると、熱が出て体力を消耗しますし、炎症が出て痛みを増すなどの症状が起きます。

免疫療法

免疫療法は、自分の身体から がん と戦うリンパ球をとり、それを試験管内でう培養し、活性化させて体内に戻す方法です。
保険が利かず、また、活性化させるための費用がかかるため、200~400万円近くかかります。有効率は20~50%です。

私は個人的に思うのですが、一部のリンパ球を活性化させて再び体内に戻しても、体内のほとんどのリンパ球が上記の手術、 抗がん剤 、放射線などで弱っていることを考えると、全体を活性化できるのか?と、思います。有効率が下がるのは、ここにあるのだと思います。

身体が元気で、かつ生き生きとしている時は、免疫力が上がっている時期です。
その時にこの免疫療法を行うと、有効率はぐっと上がるような気がします。

いわゆる漢方薬

漢方薬には、様々な種類があります。
症状にあわせて処方が変わりますが、 がん の患者さんの場合は、病中病後の滋養強壮、体力維持、食欲回復などの作用を持つ補剤の漢方薬が中心になってきます。
補中益気湯や十全大補湯、六君子湯、人参湯などが代表的な例となります。
これらの補剤の漢方薬は、弱った身体を補い、元気を回復する時に使うものです。もっとも食欲があり、気力もある人は、しばらく時間を置けば体力が回復しますが、こういう漢方薬を併用すると回復が早くなります。
これは、手術、 抗がん剤 、放射線などの侵襲的療法をしている時には、その副作用を防ぐ働きをしますので、非常に有用です。
ぜひ取り入れたほうが良いと思います。

漢方薬の中にも医療保険が適用される、いわゆる医療用漢方薬と、当社の提案している医療保険は適用されませんが常に即効性の高い動物生薬や、抗がん生薬の組み合わせなど、他に色々とあります。
漢方を使用される際は、患者さんにとっての必要な組み合わせを、漢方生薬と現代医療の両方に詳しい専門家に尋ねることをおすすめします。

人間の細胞や組織は、お互い助け合い生命を維持していこうとしています。
しかし、手術や放射線などで がん になった組織に無理がかかると、各々の組織がその組織の足りない部分を補おうとよりいっそう働きます。そのため、漢方薬などの身体を補う補剤が必要なのです。