毛が抜けない抗がん剤の種類

抗がん剤の副作用として脱毛は有名であります。それは抗がん剤が癌細胞を死滅または抑制する時に正常細胞の分裂まで攻撃するからと言われています。これは脱毛と抗がん剤に深い関係があることになります。

このような脱毛であっても発現すると精神的ダメージを受けます。そこで精神的なダメージを受けないために毛が抜けない抗がん剤について解説します。

なぜ抗がん剤治療をすると副作用が起こるのか

抗がん剤は癌細胞の増殖を止めるために使用されます。ところが癌細胞は正常細胞の遺伝子が変異を起こして発生したと言われています。

それは抗がん剤が癌細胞のDNAに作用するように正常細胞のDNAへ同様の作用するからです。これが抗がん剤による副作用になります。

この副作用は正常細胞の分裂が盛んなところから始まり、この盛んなところが、骨髄、毛髪、消化管粘膜、皮膚であります。副作用の発現は細胞分裂のスピードによって異なります。

毛が抜けない抗がん剤とはどのようなものか

抗がん剤と脱毛は深い関係にあります。それは抗がん剤が毛髪を成長させたり生え変えたりするための毛母細胞の働きを抑制するからです。これは抗がん剤の効果がなくなれば、やがて毛髪は生えてきます。

これは一般的に言われていることです。ところが抗がん剤の中には毛母細胞に影響を与えない薬剤があるのです。

現在発売されている抗がん剤はたくさんあります。これらはそれぞれに効果の仕方が異なっています。だから癌細胞への効果が高くても毛が抜けない抗がん剤があるのです。

 

脱毛が起こりにくい抗がん剤とは

抗がん剤にはそれぞれに特性があります。これを大きく分類すると、代謝拮抗薬、アルキル化薬、白銀製剤、植物アルカロイド、抗がん性抗生物質、ホルモンなどになります。この分類の中にある抗がん剤で脱毛率が10%弱を切る薬剤があるのです。

 

だから抗がん剤治療をすると必ず脱毛するというわけではありません。下記に毛が抜けにくい抗がん剤をあげてみました。この中には抗がん剤として頻繁に使用されているものもあります。

ただし、これは個人差によって副作用の度合いは異なりますので、脱毛する可能性もあります。治療の目的は抗がん作用になります。

 

代謝拮抗薬:ゲムシタビン・フルオロラウラシル・テガフールウラシル・メトトレキサート・テガフールキメラル

アルキル化薬:メルファラン

白銀製剤:カルボプラチン

植物アルカロイド:ビノレルビン

抗がん性抗生物質:プレオマイシン・ペプロマイシン

ホルモン療法:リュープロレリン・エストラムスチン

 

脱毛を起こしやすい抗がん剤とは

抗がん剤が効果を発揮するのは癌細胞になりますが、同様に正常細胞も攻撃します。それが顕著に発現するのが、骨髄、毛髪、消化管粘膜、皮膚になります。

その中で毛髪のもとになる毛母細胞に強く作用する抗がん剤をあげてみました。これらは頻繁に使用される薬剤もあるので医師に脱毛の確認をするようにしましょう。

 

アルキル化薬:シクロホスファミド・イホスファミド・ダカルバシン

白銀製剤:シプラスチン

植物アルカロイド:パクリタキセル・ドセタキセル・イリノテカン・エトポシド・ビンデジン・パクリタキセル

抗がん性抗生物質:ドキソルビシン・アムルビシン・エピルビシン・イダルビシン・ダウルビシン

 

抗がん剤治療をすると毛が抜けると言われています。

ところがたくさんある抗がん剤の中には毛が抜ける率が少ない薬剤があります。

抗がん剤治療前に脱毛やその他の副作用について医師によく確認をしましょう。